スキルとテクニック
こんにちわ!
羽々Jr.の高橋です。
今日はスキルとテクニックについてです。
昨日の記事、『脳の可塑性』 でサラッと書いてしまいましたが、訳すと同じ「技術」ですが、2つには違いがあります。
◆2つの違い
簡単に言うと、
・「スキル」は個人のもの(且つ、1回こっきりのもの)
・「テクニック」は教科書に載っているもの
です。
バドミントンの教科書にも、「打つ時は回内して~」「リストスタンドしておいて~」というようなことが書いてありますが、これらが「テクニック」です。
その教科書を読んで、身に着けたものが、その人個人の「スキル」です。
(これをテクニックのスキル化と呼びます。)
打つ時に、「88度位回内します」なんて考えませんし、他人に教えられませんよね??
なので、個人のもの、且つ、1回こっきり、です。
野球のレジェンド、イチローに教えて貰ってもイチローのスキルを習得することが難しいように、(他人の)スキルのスキル化は非常に難しいです。
◆スキルのテクニック化
さて、ここからが本題です。
私見ですが、バドミントンや卓球は「テクニックの有無でゲーム展開の有利/不利が変わる」幅が大きいスポーツのように感じます。
コロンブスの卵、という言葉があるように、知ってしまえば何てことないのだけど、知らないと全然太刀打ち出来ないことが多いと思います。
なので、トップ選手のスキルをテクニック化していくことは非常に大事なことと思います。
私の思い出は2つあります。
1つ目は飯野佳孝さんのセミナーです。
私の競技歴は高校始めで指導者も居ませんでした。
社会人になってから、飯野さんのブログに出会い、セミナーに行き、テクニック(飯野さんから見るとスキル)を学びました。
飯野さんのセミナーに継続して通うと、バドミントン全般のテクニックを学べるので、機会があれば通われてみてください。
飯野さんには非常に感謝しております。
もう少し社会状況が落ち着いたら、飯野さんの九州キャンプを行いたいですね。
2つ目はヘッドスライディング?スマッシュレシーブです。
元日本代表の男子選手とお話する機会があり、「世界レベルの男子シングルスでは必須のテクニックだが、自分もやり始めたのは世界に出てから(つまり、そのレベルじゃないと必要ない)」というような趣旨のことをおっしゃっていました。
彼がそのテクニックが必要になった時、スキル化できる運動体験があった、と私は考えています。
『「あいつは、やる気がない」は本当ですか?』でも引用したミズノのHPにある36の基礎運動動作の画像は転載します。
『脳の可塑性』 で「逆上がりは必要ない」のような意見があることを載せました。
今、女子選手でヘッドスライディング?スマッシュレシーブはあまり必要なさそうです。
可能性の話ですが、ラケットの進化やシャトルの変更、プレーの高度化により、スマッシュ速度が速くなれば、女子でも必要になるかもしれません。
10年後、何が必要になるのか、予測を付けることは大変難しいです。
(今のトッププレーヤーに必要なことを網羅して、育成年代を育成していくことを育成のジレンマと呼びます。)
必要になった時にスキル化出来るように、一見必要のない事も体験させておくべきだ、ということの一例としてヘッドスライディング?スマッシュレシーブを挙げました。
最もトッププレーヤーにならずとも、36の基礎運動動作は必要な事と思いますが・・・
◆最後に
話があっちこっちに行って申し訳ないです。
最後にもう一度、「テクニックのスキル化は難しい」、ということを強調して終わりたいと思います!!
決して「何で出来ないんだ!」「さっき教えただろ!」ということを子供に言わないような風潮にしていきたいですね。
スキルとは、その人独自の「コツ」、その時々の状態や状況によって使い分けれる「カン」が必要なものです。
「あなた」のスキルは「子供」のスキルに成り得ません。
そこを理解できると優しい世界が広がっていくのではないかと思います。
それでは、また☆
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