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部活動改革について

こんにちわ!

羽々Jr.の高橋です。


昨日、部活動改革についてのセミナーを受けたので、自分の感想などを纏めておきたいと思い、筆を取りました。


それでは、目次です。


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1.現状認識

2.我が市の現状(というか、バド的によくある)

3.「教える」というハードルを下げて、他人事感を無くす

終わりに

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1.現状認識

私が昨日のセミナーから得た現状認識として重要だなと思ったのは、3つです。

その説明の前に、現状認識の総括なのですが、「今までが異常状態だった」という認識に立っておられる(立たざるを得ない)のが、昨日のセミナーの講師のお考えでした。

「立たざるを得ない」と私が表現をしたのは「政治が変わらないからしょうがない」というのを言外に私は感じたからです。※あくまで主観です。

この話は長くなるのでこれで止めますが、「今までが異常状態だった」が結論ですので、そこを念頭に置いて読み進めて頂けると有難いです。


では、重要だと思った3つをご紹介します。


①先生達は人権侵害状態である。

②部活動でカバー出来ない層が、そもそも居る。

③学校管轄(学校教育課)


①先生達は人権侵害状態である。

これは言わずもがな、という感じですね。

部活動改革の一番大きな点は、先生達の働き方改革です。

法的根拠としても部活動は「お願いベース」で先生達は従事されており、休日が潰れる/長時間労働等、かなりブラックな環境で働いています。

所謂、「過労死ライン」なんて余裕で越えているのではないでしょうか?

本業である授業研究にも支障が出ている状態ですので、「先生達が本業に戻れる」というのは少なからず、子供達にも良い影響があるでしょう。(もっとも部活以外の「教員免許が必要ない業務」も減らした方が良いのでしょうが・・・)


②部活動でカバー出来ない層が、そもそも居る。

これは「『ライト層』の居場所がない」、あるいは「前期複数選択が取れず専門特化しか選べない」ということです。

つまり、

・部活動は「ガチ」か「帰宅部」の2択のことが多い。

・複数選択不可。

・流動性の欠如。(一度入ると3年間固定で、違うことがしてみたくても、「逃げた」みたいに思われる。)

です。

これは確かに「中体連全国大会が至上」且つ「成績に繋がる」風潮だと変えられないデメリットだな、と思います。


③学校管轄(学校教育課)

部活は「学校教育の一環である」ことが謳われています。

これが地域移行になると「教育」ではなくなるということがポイントです。

管轄も「社会教育課」や「文化スポーツ振興課」のような課が受け持つでしょう。


ここは昨日学んだことで一番目から鱗だったところです。


「教育ではなくなる」


そもそも「教育」とは何なのでしょうか?

まず「国民の3大義務」の1つです。(教育を受けさせる方)

また「権利」でもあります。

だからこそ、学校予算の中に組み込まれて、参加者は当たり前のように無料で参加できました。(自分で購入しないといけない者は除く) 次に、教員になるには免許が要ります。外部コーチの方も教えることは可能ですが、あくまで「学校長の許可」等、チェック機能があります。学校の先生は「競技の専門的指導」が出来るわけではありませんが、「中学生を教えるための専門知識」や「特別支援学校の生徒と関わるための専門的知識」を持って「教える」ことが出来ます。


私はセミナーに参加する前に、「『部活が地域に移行する』上で『指導者の質が問題』、あるいは『どのように質を担保するのかが問題(養成やチェック、解任)』と考えていました。その基準は「『教える』に値するかどうか」でした。


しかし、「教育ではなくなる」=「教えなくてよい」と聞いて、かなりハードルが下がると感じました。

と、同時に「余暇」の範囲になるので、費用が受益者負担になる、という理屈も成り立つのだろうと考えました。 (スポーツの語源のdeportareは本来「気晴らし」という意味だったりします。)

また対象も「中学生」に限定する必要はありません。幼児~大人までが「地域クラブ」の対象です。


セミナーの講師の方の言葉で纏めると、「仲間が集まってスポーツを楽しめればよい」ということになります。



2.我が市の現状(というか、バド的によくある)

1.を聞いて、私が思ったのは「ウチの市のバドミントンに関しては、もう先駆けて『地域移行』状態では?」という所です。

そもそも私立中にしかバド部は無く、公立中にはありません。従って、競技バドをするためにはジュニアに入るしかありません。また「社会人クラブ」でプレーしている学生も多いです。


このような状況は、バドミントン界的によくある話なのではないでしょうか?


但し、指導者側も参加する学生側も「教える」意識は高く、特に指導者側(大人/上手い人/責任感のある人位の意味で、本当にジュニアの代表をしている人に限らない)の負担は大きいように思います。

(社会人クラブの代表の方で、特別支援学校の子の初心者の子を教えているのを見たことがありますが、かなり大変そうでした。自分も「気晴らし」に来ているはずなのに、「責任感」から対応してしまう。「教える」ことも「気晴らし」になるが、やはり「負担」の方が大きい。)


先生の負担が地域に移っているだけ、という穿った見方も出来ます。

しかも、「専門的な教育の知識」が無い分、質が落ちているのかもしれません。


多層的な「層」も用意することは出来ていません。


では、どうしましょう?

というのが次のお話です。


3.「教える」というハードルを下げて、他人事感を無くす

そもそも論として、ジュニアを立ち上げるハードルってめちゃくちゃ高いですよね?

「ちゃんと教えなければならない」「みんな上手くしなればならない」「強い子を育てなかったらバカにされそう」「しかも、ボランティア」等・・・


これが参入する人の少なさに繋がり、且つ「層」が出来ない原因でもあると思います。

部活で言う「二極(ガチか否か)」みたいな感じです。


まず、このハードルを下げる。


弊クラブは小学生向けに運動教室みたいな時間がありますが、ほぼ教えていません。プレイリーダーという感じです。アクティブチャイルドプログラムというのがありますが、あれに近いのではないかと思います。

こういうものであれば、指導する側も参加する側も参入しやすい気がしております。

基本的な運動能力が備わっていれば、自ずと「社会人クラブ」で受け入れることは可能になってくるでしょう。「教える必要が無かったり、教えたことがすぐわかったりする」はずなので・・・


その土台の上に、初心者指導⇔レクリエーション⇔競技と各団体で階層化していけば良いと考えます。

「考えます」なんて他人事みたいに言っていますが、これが一番難しい。


なぜなら、地域に皆さんが他人事だと思っているから。


「他人事だと思っていなかったら、すでに何かしらしているはず」というのが私の持論です。(「お金持ちになってから寄付しよう、って言っている人は寄付しない」みたいな話です。)


そこでやはり大切なのは、ステークホルダーを増やしていくこと、です。

他人事にしない。


例えば、企業です。

部活というコンテンツが無くなりました。隣の市あるいは経済圏では地域移行出来ています。こちらは出来ていません。どちらの経済圏に子育て世代は住みたいですか?となったら、地域移行出来ている方かもしれません。そうすると、採用活動に響きます。小売業等したら、売上に直結する問題となるかもしれません。

そして住んだ所が「地元」になります。40年後の人口に影響を与えているかもしれません。


このような感じで、「自分に関係ない、と思っている人」に問題を認識してもらう、というのが非常に大事だと思います。

今まで、学校等に隔離されていた次世代育成や育成のための環境作りが、社会でどう受け止められるのかという「街づくり」の話になってきている、というのが昨日のセミナーで確信したことでした。


終わりに

いかがでしたでしょうか?

このブログを読まれた後、ご自身が住まわれている市が発表している人口動態や未来予想図をご覧いただくことをお薦めします。

「地域完全移行」はまだ少し先ですが、そう遠くない未来にやってくるのは確実です。


このブログで少しでも部活の地域移行の問題に興味を持って頂いた方が増えたら幸いです。


それでは、また☆


P.S.

2024年6月24日のセミナーの講師の方のアカウントです。

大変勉強になりました。貴重なお話、ありがとうございました。


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