top of page

指導論まとめ 2023.11月現在 その3-2

こんにちわ!

羽々Jr.の高橋です。


オーバーハンドストロークの第2回目です。

第1回では「様々なボール投げ」によるディファレンシャルラーニング、「幅跳び系」による運動リズムの醸成のお話をしました。


今回は「2.アクションフレーズを意識したオーバーハンドストローク」からお話したいと思います。


お読み頂く際の注意点としては、「この話が競技上の優劣を決める決定的な要素ではない」ということです。


それでは、始めます。


-------------- 目次(再掲)

1.とりあえず、ボール投げ ←その3-1

2.アクションフレーズを意識したオーバーハンドストローク ←その3-2

3.グリップの矯正とシャトルコンタクト

◆終わりに

--------------


2.アクションフレーズを意識したオーバーハンドストローク まず、アクションフレーズって何でしょうか?

詳しくは、過去記事「アクションフレーズを考える」をご参照頂きたいですが、簡単に言うと「動作の局面」の事です。


跳び箱で例を示すと、

・助走

・踏切

・跳び箱に手をつく

・着地

のような局面があります。

そこで「踏切の局面で減速しちゃって、うまく跳べない」みたいな現象が発生するわけです。

その原因は運動リズムの問題であったり、先取りの問題であったり、色々あるわけですが・・・


さて、バドミントンに話を戻します。

過去記事「『前に出る』について考えてみた」に載せた動画を再掲します。


引用元:藤井瑞希さんツイッター


引用元:桃田賢斗選手Youtube


新しい記事なので、新しい動画も足しておきます。

さて、藤井さんと桃田選手/山口選手のアクションフレーズを見比べてみましょう。

藤井さんは、シャトルが浮いている局面で、①シャトルの後ろに下がりきり、②「トン、バン!」というリズムで打っているように、私には見えます。


それに対し、桃田選手/山口選手は、①シャトルの下に入り、②最後の1歩でシャトルを追いこして、「キュッ!、バン!」と打っているように、私には見えます。


個人的には、桃田選手/山口選手型で教えています。

理由としては、2つあります。


①指導論-その2で紹介した「2.コートの広さを理解して、シャトルに負けないように動けるようにする」のプログラムと相性が良いから。

②身体を下から上に使う回路が出来るような感じがするから。

の2つです。


①は、「キュッ!」を移動後のブレーキとして使おうという狙いです。「トン」型だとブレーキになりづらかったり、シャトルに追い付いた後、もう一度自分でリズムを作らないといけない感じがしています。


バドミントンは「相手が自分に対して、嫌な事をしてくるスポーツ」なので、落ち着いてリズムを作れるのはロングハイサービス位なので、「トントントン、バン!」や「スー、トン、バン!」みたいなリズムがベースより、「ダー、キュッ、バン!」がベースの方が良いという考えです。


もう1つ動画をご紹介します。


山口選手のラウンド側のスマッシュのイメージです。

「トントントン」と進むと、身体が1回落ちてしまうので、苦しい感じのスマッシュになりそうなのが伝わるでしょうか・・・


弊クラブは低学年から中学生まで居ます。特に低学年の子は3歩のフットワークで行ける範囲はたかが知れていますし、実は中学生や大人でも3歩ではコートの範囲全てをカバー出来ません。

従って、指導論-その2で紹介した「2.コートの広さを理解して、シャトルに負けないように動けるようにする」を行っています。3歩のフットワークに限らず、所謂「フットワーク」は動作だけ学習しておいて、身体が大人になってから自分の身長に合わせて調整してもらう、みたいなことを考えています。


「ダー、キュッ」みたいな動きは、方向転換なので、鬼ごっこでも誘発できる動きですので、子供達も意外とわかってくれます。


もちろん、フットワークが速い、上体が柔らかいから追い込まれている「風」で打てる、等、その人にあった武器があると思いますし、局面によって使い分け出来るとも思います。


実際、藤井さんも打てていますよね?

前の記事に載せている動画ですが、例えば

引用元:藤井瑞希さんYoutube




インターハイで当時25年振りとなる3冠達成されておりますし・・・ダブルスでは銀メダリストです。

というわけで、冒頭に注意書きしたように、「競技上の優劣を決める決定的な要素」ではありません。


なので、どちらを指導されていても構わないと思います。


しかし、「3歩でフットワークさせることを徹底したり」、「クリア(あるいは、ロングハイサービス)を打っておけば勝てるから、とりあえず飛ばせるようにしちゃおう!」みたいな指導は、本当に止めて頂きたいのですね。


地域で良く見かける光景なのですが、「試合前のアップのフットワークは凄く速いのに、ラリーが続けられない」や「ウエスタングリップ持ちで、力づく、あるいは代償動作でエネルギーを作って飛ばす」等を見かけます。

そうすると、「低学年や小学生の内にある程度地区では勝てるが、県では勝てない」、「中学生や高校生になった時に伸び悩む」みたいなことが発生します。


それは全国クラスの学校でも同様なのかもしれないです。

特筆してしまうと問題になりそうなので、動画リンクだけ貼っておきます。

(一言だけ言っておくと、「トン、バン!」型だから、100%で振っているように見えて、次が遅い、と思います。)


「どの時期にどういう状態にしてあげるか」、あるいは「今、楽しければ良い」なのか、何が正解かは私もわかりません。

常に悩んでいるところではあります。


「打てる子が居る中で、初心者のことは丁寧に見てあげられない」等のチーム事情もあると思います。


それでも、子供達に「変な癖」をつけるのはやめていきたいなぁ、と思う今日この頃です。

弊クラブが競技を優先しなくなったのは、この辺が理由ですね。


長くなりましたので、その3-3に続きます!


それでは、また☆






最新記事

すべて表示

レベルアップキャンプのお知らせ

こんにちわ! 羽々Jr.の高橋です。 コロナ規制前に開催していたレベルアップキャンプが帰ってきます! 講師は飯野佳孝さん。 選手時代は全英3位! 総合じゃないですよ、「全英」ですよ。 現役時代の記事を見つけたのですが、「カミソリスマッシュ」と言われていたり、総合で「文句のない圧勝」と書かれたり、しています・・・すげぇ。 ----------- (1)場所 福岡県大牟田市:大牟田アリーナ 水冷式ク

合同練習会のお知らせ

こんにちわ! 羽々Jr.の高橋です。 8月にかごしまACさんと合同練習会をします。 ご興味ある方いらっしゃったら、ご参加お願いします☆ 詳細はこんな感じです。 ----------- (1)場所 福岡県大牟田市:大牟田アリーナ 水冷式クーラー完備!!快適な環境で練習できます! (2)内容と日程 ①1日目 8月10日(土) がっつり練習! 6面のサブアリーナで、がっつり練習します。 参加してくれるフ

特集記事
最近の記事
過去の記事
タグ
​この記事をツイートする
bottom of page