強制していいもの、いけないもの。文化や伝統の価値
こんにちわ。
羽々ジュニアの高橋です。
コーチ3の資格取得講習で「自己決定理論」を習いました。
「自己決定理論」自体はネットで検索する出てきます。
羽々ジュニアでは毎月1回コーチの自己満?で、保護者向けのお手紙を書いてます。
その中でも紹介しています。
良くあるお話だと思うので、ご紹介しておきます。
さて、羽々ジュニア通信でもご紹介していますが、下記のような図があります。
図の説明が気になった方は羽々ジュニア通信2020.12月号をご覧ください。
で、ここからが本日のタイトルに沿った話です。
子供たちが「やらされてる」って思っていても、やらねばならないことって何かあるのでしょうか?というお話です。
私はある、と思います。
私の中での基準は「危険の回避」です。
例えば、横断歩道で右左右を見て渡る、等ですね。
この意味で、先日の記事に書いた「挨拶」も子供たちの動機が「外的調整」だとしてもやらされるべきものだと考えます。
次に言い方についてです。怒鳴ってでもやらせるか?
結論から言えば、「あります」。
考え方としては、正当防衛や緊急避難を参考にしています。
「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為」というやつですね。
要するに、横断歩道から飛び出すのを止めるために止まれ!と怒鳴る、周りに人がいるのにラケットを振り回している、等です。
予想される被害に対して、怒鳴れたことによる本人の損害が小さく、危険が差し迫っている時にだけ使います。
私も判断がつきかねているのが、「どこまでするのか?」です。
例えば、体育館に入るときに一礼、コートに一礼、等です。
正直な話、私にはこの行為の起源や意味がわかっておりません。
為末大さんが「競技場に礼をするのは、感謝起源ではなく、禊じゃないか」と言うようなことを仰っていましたが・・・
これらの行為を強制したとして、選手から「海外の選手はしてないのですが、いいのですか?」と言われた時、説明することが出来ない・・・ので自チームでは強制しておりません。
私はしませんが、「文化や伝統だから」という回答で押し切ることは出来ると思います。
良くわからないけど、良いことがあるからこそ長年残っている、というものが文化や伝統にはあります。
不謹慎な言い方かもしれませんが、交通安全祈願をする方の方が事故率が低い、のようなデータを見たことがあります。お祈り中に「気を付けなければならないこと」を反芻するからだそうです。
また、古典の和歌を学生の時に暗記させられたけど、当時は意味がわからなかった。しかし、大人になり、ある時「ハッ」と理解でき、世界が広がった・・・みたいな話も聞きます。
上記は「良さが自明」であることですが、私がわかっていないだけで、「良いこと」は数多くあると思っています。
一方で「文化や伝統だから」で盲目的に従った結果、ひどい風習が残っている、ということはスポーツ界にはあるように思います。
「文化や伝統だから」という回答は、そのような「反知性主義」的態度を助長する可能性もあります。
なので、うちのクラブでは「ベターな策」として、本人がやる意味をわかっている、あるいはこちらがやる意味を理解できている、同一化的調整以上のことは求めないようにしております。
あくまで現時点での「ベター」なので、皆さんから頂いた意見でブラッシュアップしていきたいですね!
それでは、また☆
最新記事
すべて表示こんにちわ! 羽々ジュニアの高橋です。 先日、申し上げた講習会の日程が決まりました。 4月25日(日)13時~17時です。 場所は福岡県大牟田市羽山台小学校です。 詳細は添付のPDFをご覧ください。 ここ数カ月、 ・外部サイトを通じて、高校外部指導のご依頼を頂いたり、...
Comments